春図鑑「入社式

日本では4月1日からが「新年度」となることから、大企業から中小・零細企業まで、ほとんどの会社4月1日に入社式を行なっている。もっとも、テレビのニュースで報じられるのは大企業の入社式のようすと相場が決まっている。もっともらしい社長の訓示があり、新入社員の代表が当たり障りのない誓いを述べるのも「お約束」で、そのあたりは今と昔と変わりはないだろう。入社式の光景は、いわば「時代を映す鏡」で、ヘアスタイルやスーツの流行が見てとれる。たとえば、昭和の時代には「紺色」が全盛だったスーツが、いまどきは「黒」が多い。ネクタイにしても、太くなったり細くなったりしている。夢と希望を胸に抱いて入社式に臨むわけだが、最近の若者は「三年で半分以上が退社する」と言われている。そのあたりは、終身雇用が当たり前、会社のために働き、結婚し、子どもが生まれてからは家族のために、一所懸命に働いた団塊の世代のサラリーマンとは大きく異なるところだ。
 

 

春便り 

 

 
 
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