春図鑑「こどもの日

五月五日は「こどもの日」という。昭和23年の祝日法で定められたもので「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」日というのが趣旨。多くの人は「こどもの成長を祈る日」と思っていることだろうが、じつは母親に感謝する日でもあるというわけだ。こどもの日は「端午の節句」とも呼ばれるが、じつは「五月の端(はじめ)の午(うま)の日」が、もともとは「端午の節句」の日だった。昔は端午の節句を迎える男の子がいる家では、こいのぼりが威勢よく泳いでいた。昨今はマンション住まいの家庭も多く、庭ではなくベランダでコンパクトなこいのぼりが泳いでいたりするが、窮屈そうに泳いでいるようすはちょっと哀しい。しかし、昭和から平成に時代が変わっても、こいのぼりが小さくなっても、親が子どもの成長を願う気持ちに変わりはない。それにしても、冒頭で紹介した「母に感謝する日」であることはほとんど知られていないようだ。
 

 

春便り 

 

 
 
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