日本の懐かしい原風景の集落
白川郷の合掌造り集落(岐阜県・白川村)
合掌造りの家屋と集落の景観の素晴らしさが評価され、1995年、岐阜県白川郷は世界遺産に登録された。両手のひらを合わせて合掌したときの形に似ているところから合掌造りと呼ばれる家屋が、白川郷には約100戸残されている。この付近は豪雪地帯で冬には2m以上の積雪がある。そのため合掌造りの分厚い茅葺屋根は、雪がすべり落ちやすいように急勾配になっている。雪の重みに耐えられるように、屋根を支える柱や梁も太い。内部は2~5層になっていて、1階が居住空間、2階から上は養蚕に使われた。田んぼに恵まれない山国では、養蚕は貴重な産業だった。1戸の合掌造りの家に家長や兄弟、使用人などが大勢で暮らし、全員で養蚕に取り組んだ。
合掌造りの家は、単に寝泊りするだけでなく、家内製手工業的な生産の場でもあったのだ。そんな山国の人たちの生活の歴史がしみ込んだ建物だからこそ、訪れる人たちの心をとらえてやまない。まさに日本人の原風景という懐かしいふる里に出会える。
白川郷の合掌造り集落のYouTube映像
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●見頃期間:春は里山の木々の花が咲き、若葉も萌える。夏は集落の田んぼの稲が青々と葉を伸ばす。秋は木々の葉が色づき旅情を誘う。冬は雪景色でのライトアップが人気を呼んでいる。また、豪雪で合掌造りの屋根に雪が積もり、集落は静寂に包まれる。
●住所:岐阜県大野郡白川村
●HP:白川郷観光協会
●TEL:05769-6-1013(白川郷観光協会)
●アクセス:バスは、JR高岡駅から2時間。JR高山駅から50分
●車:東海北陸自動車道白川郷ICから4km
●駐車場:村営せせらぎ公園駐車場。普通車500円。250台。8:00~17:00