巡礼の道が永遠と続く

紀伊山地の霊場と参詣道(三重県、奈良県、和歌山県)

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紀伊山地の霊場と参詣道が、2004年に世界遺産に登録。具体的には、熊野三山、高野山、吉野・大峯の霊場と、そこに至る参詣道の熊野参詣道、高野山町石道、大峯奥駆道である。未知熊野周辺は、古くから自然崇拝の地として知られていた。907年には宇多法皇が熊野に出かけている。1090年に白河上皇が熊野詣でを行ってからは、熊野三山への参詣が頻繁に行われるようになった。白河上皇は合わせて9回の熊野にお参りし、その影響で京都の貴族も熊野詣を行うようになった。後白河上皇は33回の熊野詣でを行っている。熊野古道も石畳を敷くなどして次第に整えられてきた。江戸時代に入ると、伊勢詣と並び、熊野詣も広く庶民が行うようになった。一時は、熊野付近の旅籠に1日で800人の宿泊が記録されたこともあったという。1906(明治39)年末に布告された神社合祀令により、熊野古道周辺の神社の数は激減、熊野詣の風習もほとんどなくなってしまった。熊野古道自体は、大正から昭和にかけて国道が整備されるまで、周囲の生活道路として使用されつづけた。「道」が世界遺産に登録されたのは、1993年に登録されたサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路(フランスからピレネー山脈を越えてスペイン北部を通る)に続いて2例目である。


見所の熊野三山とは、熊野速玉大社、熊野那智大社、熊野本宮大社の3つの神社の総称。神社であるが、神仏習合で寺的な要素もあるのが日本独特。それらの神社の結ぶ道も熊野参詣道として登録された。高野山は空海によって標高800mも山上盆地に816年に開かれた、真言密教の総本山である。山内には117の寺院がある。奥の院に至る高野山町石道は、大小30万といわれる墓石群があったり、樹齢500年のスギの古木が林立したりして、幽玄で深遠な歴史を考えさせる。吉野・大峯は修験道の聖地である。そこから熊野に至る尾根道を大峯奥駆道といって、最も高いところで標高1900mもあり、修験道の修行の道でもあった。

那智の瀧周辺をクイックで歩いてみる


見頃期間:吉野山は桜の名所として知られており、一目千本桜で知られ4月上旬頃から見頃になる。
熊野三山は秋の那智の滝周辺が紅葉し、この名瀑と美の競演をくりひろげる。
また、11月14日には熊野那智大社で千年の昔をしのぶ「紅葉祭」が行われる。
だが、熊野古道の大半は杉やヒノキの針葉樹林なので紅葉は殆ど期待できない。
高野山は桜は少ないが、紅葉の時期には美しい。例年10月の終わりから11月上旬。

住所:高野山は和歌山県伊都郡高野町高野山
熊野三山は和歌山県新宮市春日
吉野山は奈良県吉野郡吉野町吉野山

HP:
高野山HPへ
熊野三山HPへ
吉野山HPへ

TEL:
高野山観光協会(0736-56-2616)
熊野三山協議会()0735-23-3333)
吉野山観光協会(0746-32-1007)

アクセス:
○高野山は南海高野線極楽橋駅下車、南海高野山ケーブルで高野山駅下車。
○熊野周辺はJR紀勢本線の新宮駅下車、熊野速玉大社を経て
熊野大宮大社に至るルート。同じくJR紀勢本線の那智駅から
熊野那智大社を経て熊野本宮大社に至るルート。
同じくJR紀勢本線の紀伊田辺駅から熊野本宮大社を目指すルートがある。
○吉野山は京都より近鉄特急にて約1時間40分(橿原神宮前乗り換え)吉野駅下車。

車:
○高野山は橋本市から国道370号線で九度山方面に向かい、
九度山から花坂交差点(三叉路)を 国道480号線(西高野街道)に
向かうと高野山へ入る。 橋本市からの所要時間は約1時間。

○熊野本宮大社(京阪神より)へは阪和自動車道 南紀田辺ICより
国道42号線、国道311号線を経て本宮へ約57km。
(名古屋より)東名阪自動車道から伊勢自動車道を通り、
紀勢自動車道を経て国道42号から国道168号から新宮を経由し、
本宮まで約260km。

熊野速玉大社(京阪神より)阪和自動車道 南紀田辺ICより
国道42号線、国道311号線を経て本宮を経由し、国道168号線を
南下して新宮市へ約92km。
(名古屋より)東名阪自動車道から伊勢自動車道を通り、
紀勢自動車道を経て国道42号から国道168号で約225km。

熊野那智大社、那智山青岸渡寺(京阪神より) 阪和自動車道
南紀田辺ICより国道42号線を通って約103km。
(名古屋より)東名阪自動車道から伊勢自動車道を通り、
紀勢自動車道を経て国道42号から国道168号で約241km。

○吉野・大峯周辺は(大阪より)西名阪自動車道「郡山I.C.」
からR24で橿原経由R169(約2時間)。阪和自動車道
「美原ジャンクション」から南阪奈道路「葛城I.C.」 を経て、
R165(高田バイパス)橿原経由、 R169、約1時間。
(名古屋より)東名阪自動車道から名阪国道「針I.C.」
を経て R369・R370、約3時間