日本海に沈む夕景を追いながら走り続ける

信越本線(新潟県・直江津市~新潟市)
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新潟県内の東西の地区を結ぶ動脈ともなっている信越本線は三つの顔をもつ。山と海、そして平野だ。山は、高崎駅から横川駅まで、海は直江津駅から柏崎駅、そして平野は長岡駅から新潟駅までである。それぞれに車窓風景を楽しめるが、メインは日本海だろう。直江津駅を出発し、民家が少なくなると進行方向の左側の車窓には、松林が続き、ときおり隙間から日本海が見え始めて、そして日本海の広大な海原が広がる。おすすめは笠島駅と青海川駅間。砂浜の脇を走るので車窓は海岸の絶景が続く。青海川駅と鯨波駅間は、トンネルを潜りながら高台から日本海を見下ろした風景。だが、柏崎駅からは右側の車窓には駒ヶ岳の山並みが続き、そして田園風景が続き始める。駅名だが、「直江津、犀潟、土底浜、上下浜、青海川、鯨波」といった海にちなんだ駅名が多い。車窓からの日本海に沈む夕日は、眺めているだけで心が安らぐが、かつて大阪駅と札幌駅を結んでいた寝台特急「トワイライトエクスプレス」は、夕日が日本海に沈むシーンを乗客が見られるような時間帯に合わせて、信越本線を走る時刻を設定していた。とくに、大阪発札幌行の列車は、夕日を追い


かけて走るようになるため高い人気を誇っていた。もちろん、車窓から日本海に沈む夕日を眺めるのなら、その時刻に合わせた普通列車でも、充分に楽しめる。信越本線は、高碕駅~横川駅までは、以前から存在するJR信越本線だが、長野新幹線、北陸新幹線の開業に伴い、横川駅~軽井沢駅間はJRバスに、軽井沢駅~篠ノ井駅はしなの鉄道(しなの鉄道線)に移管され、篠ノ井駅~長野駅間こそJR信越本線だが、長野駅~妙高高原駅までは、しなの鉄道(北しなの線)、妙高高原駅~直江津駅までは、えちごトキめき鉄道(妙高はねうまライン)に移管され、かつての信越本線は分断されてしまった。


見頃期間:通年

路線区間:直江津駅(新潟県)~新潟駅(新潟県) 136.3キロ

駅数:42駅

HP:JR東日本新潟支社

問い合わせ先:新潟県観光協会 025-283-1188

乗車料金:大人2270円、小人=1130円(直江津駅~新潟駅/平成27年7月現在)

アクセス:直江津駅には北陸新幹線で上越妙高まで行き、えちごトキめき鉄道に乗り換えて直江津駅へ。