日本列島を東西に横断し、SLも走る路線

磐越西線(新潟県新潟市~福島県郡山市)
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全国各地でSL列車が人気となっているが、「森と水とロマンの鉄道」という愛称をもち磐城と越後を結ぶ路線である磐越西線こそSL似合う路線といえるだろう。まず、非電化区間であり、しかも単線とくれば「ローカル線」の象徴的存在。春は咲花駅~東下条駅間では車窓から桜が楽しめ、紅葉の時期には阿賀野川に架かる御前橋梁を通過する車窓からの紅葉も美しい。そこで新潟駅発9時28分の臨時列車で4月から11月の土曜、休日を中心に運転されている「SLばんえつ物語号」に乗ろうとすれば、都内在住ならば東京駅発7時発の上越新幹線に乗れば、新潟駅に9時に到着するから間に合う。新潟駅を発車した「SLばんえつ物語号」は、126㎞の片道を約3時間30分かけて走り、会津若松までの間新津駅までは架線のある線路を走るが、新津駅からは、非電化区間を走る。越後平野を走るうちに、やがて遠くの山が視界に入ってくる。やがて、眼下に阿賀野川の流れが見え始め、ローカル色が増してくる。勾配を感じながら、SLのドラフト音が山間に響き、列車は進んでいく。

かつて渡し船の船着き場があった五十島駅を過ぎ、津川を通り、山都を超えて、列車は喜多方駅に到着。ラーメンと蔵のまちとしておなじみの喜多方市の玄関である。列車は終点をめざして走り、13時33分に会津若松に到着。「SLばんえつ物語号」は全席指定なので、「思い立ったら……」というわけにいかないかもしれないが、会津若松から郡山までは各駅停車で1時間20分程度。夕方の東北新幹線に乗れば、1時間半で東京着。つまり、日帰りで新幹線とSLを楽しむことができるというわけだ。しかも日本列島を東西にSL列車も利用して横断するというものだ。


見頃期間:通年

路線区間:新津駅(新潟県)~郡山駅(福島県) 175.6キロ

駅数:42駅

HP:JR東日本新潟支社

問い合わせ先:新潟市観光政策課 025-226-2608

乗車料金:大人3870円、小人=1930円(新潟駅~郡山駅/新潟駅~会津若松駅間「SLばんえつ物語号」を利用/平成27年7月現在)

アクセス:新潟駅まで上越新幹線で新潟駅へ。新潟駅から新津駅まで信越本線を使って「新津駅から会津若松駅まで「SLばんえつ物語号」を利用し、「磐越西線を堪能する」という方法もある。