車窓に広がる一面の菜の花畑が美しい
いすみ鉄道(千葉県・いすみ市~大多喜町)
千葉県の場合は非公式ながら県花は「なのはな」になっているが、その千葉県、とりわけ房総の菜の花を目のあたりにできる鉄道路線が、いすみ鉄道。大原駅から上総中野駅までの14駅、路線の総延長が26.8㎞所要時間は約50分、全線が単線・非電化の関東のローカル線。だが、始発の大原駅はJR外房線の大原駅と接続しており、終点の上総中野駅は小湊鉄道・小湊鉄道線の上総中野駅と接続しているため、アクセスそのものは悪くない。いすみ鉄道と小湊鉄道線とを乗り継げば「列車で房総半島を横断」という楽しみ方もできる。乗り鉄はもちろん、撮り鉄にも人気の路線となっている理由は、国鉄色あり、ムーミンキャラクターをペイントした黄色の「ムーミン列車」ありと、さまざまな車両が運行する。車窓から絶景の菜の花が楽しめるのは3月中旬から4月中旬まで全線26.8kmのうち約15kmに渡って菜の花が開花する。花は地元のボランティアの方々が種まき、草刈をしているほど熱心に取り組んでいる。
特におすすめの駅は、のどかな小さな無人駅の飯給駅(いたぶ) で、駅前の田んぼに水が張られた状態なので、駅、菜の花、列車が映り美しい水鏡になる。さらに菜の花の土手下からの眺めなど、どんな方向からでも菜の花が絵になる。また、上総東駅から西大原駅方へ1km程行くと桜の木が、ほぼ等間隔で植えらており、車窓からも桜が楽しめる。また上総中川駅周辺も桜と菜の花の光景や城見ケ丘駅付近も菜の花が美しく広がる。
●見頃期間:3月中旬から4月中旬が菜の花の開花時期
●路線区間:大原駅(千葉県)~上総中野駅(千葉県) 26.8キロ
●駅数:14駅
●HP:いすみ鉄道
●問い合わせ先:いすみ鉄道 0470-82-2161
●乗車料金:大人720円、小人360円(大原駅~上総中野駅・平成27年7月現在)
●アクセス:JR外房線で大原駅へ。平日の日中は、列車の運行が1時間半ほど間隔があく時間帯もある。土休日は急行列車も運行されているが、乗車券のほかに急行券(大人300円、子供150円)が必要。