ハウチワカエデ

  葉の形がウチワ(団扇)に似ているのが名前の由来。葉および黄葉が美しく、メイゲツカエデ(名月楓)の名がある。北海道、本州の温帯上部山地に分布し、山腹上部から尾根によくみられる。名は、葉形を天狗の羽団扇(はうちわ)になぞらえたもので、葉は直径10センチを越すものもあり、モミジとカエデの仲間の中では一番大きい。紅葉の色は赤がほとんどだが、気候条件、地理的条件などにより橙色や黄色に紅葉するものもあり、場所や固体によって色が微妙に異なる。また、葉の形はオオイタヤメイゲツによく似ているが、葉の裂片の数は9~11とやや少ないことと、また切れ込みが浅く,葉柄が葉身の長さ1/4~1/2と短いこと、葉柄にわずかに毛が残ることなどが区別点となる。寒い地方のブナ林に生えるが、北海道の庭園によく用いられ、東京付近でもよく生育するが野生のものは、関東地方では標高1000m以上の高地に見られる。

 
 
 
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