ハナノキ

 
 カエデ科カエデ属の落葉高木で樹高25mを越えるものもある。カエデの仲間である。ハナカエデとも言う。漢字で「花の木」とあらわす名前は、3月の開花時期に花が咲いた姿が赤く美しいことに由来。また、紅葉の彩りが美しいことから別名ハナカエデ(花楓)とも呼ばれ、葉色は黄緑、黄、オレンジ、赤の色とりどりを見せる。日本の固有種で、ハナノキ自生地としては長野県南部、岐阜県南部、愛知県北東部の3県県境のおもに木曽川流域の山間湿地に自生し、長野県大町市の居谷里湿原に隔離分布する。自生地は主に、ミズゴケ類が分布する湧水のある貧栄養の小湿地が多く、山間の川岸や湿原などの湿地などに生育するが、生息環境である湿地の減少などにより野生のものは数を減らしており、環境省のレッドデータでは絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定されている。

 
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