火山の猛威に屈した巨木の森
三瓶小豆原埋没林公園(さんべあずきはらまいぼつりん)
島根県大田市三瓶町多根ロ58番地2
自然のチカラは、人智の及ぶところではないが、とりわけ火山活動の猛威は、巨木でさえも飲みこんでしまうことからもうかがうことができる。三瓶小豆原埋没林は、まさにそんな歴史の証人。じつは、三瓶埋没林の発見から、まだ30年ほどの時を経ていない。地底に眠る巨木が初めて姿を現したのは、1983年のことだ。 水田の区画を整備する「圃場整備」の工事中に地中に立った状態の木が出現したのである。その後、研究され、発掘され、三瓶小豆原埋没林は、もともと何百年もかけて育ってきた巨木が立ち並ぶ深い森だったこともわかったのである。
しかし、その森が、三瓶火山の噴火によって、ほんの一瞬にして、地中に埋もれてしまった。いまから約4000年前のことだ。三瓶小豆原埋没林公園は、地下にそびえる縄文時代の巨木林を発掘した状態のまま公開している。巨木のなかには、残存している幹の長さが12mに、根回りが10mに達するものもある。巨木のほとんどはスギだが、トチノキ、ケヤキ、カシなどもある。三瓶小豆原埋没林公園は、世界でも類を見ない、太古の森が幹まで残して現存している展示施設である。
●住所:島根県大田市三瓶町多根ロ58番地2
●HP:三瓶小豆原埋没林公園HPへ
●TEL:0854-86-9500(三瓶小豆原埋没林公園)
●料金:大人:300円/小中高生:100円
●営業時間:午前9時~午後5時
●休み:12月第1月曜日から金曜日までの5日間/年末年始(12月27日から1月1日)
●アクセス:JR山陰線・大田市駅から車で20分程度
●車:松江自動車道三刀屋木次ICから、国道54号、県道40号経由で約80分。
●駐車場:有り