妖怪も観音様もいる地底世界
あぶくま洞(あぶくまどう)
福島県田村市滝根町菅谷字東釜山1
あぶくま洞を初めて訪れた人は、見学ルートを歩き始めるとたんに「異空間」を感じることだろう。じつは、あぶくま洞の中の一年の平均気温は14℃前後で、季節によって大きく変動することがない。せいぜい夏であれば15℃から17℃になる程度だ。そのあぶくま洞では、およそ8000万年という歳月をかけて創られた大自然の造形美が待ち受ける。全長約600mの洞内には、天井から大きくぶら下がった鍾乳石や床下からタケノコのように堆積してできる石筍(せきじゅん)など千変万化の神秘の世界が続いている。一般見学ルートの長さは600mほどだが、入り口から150mあたりの地点に「探検コース」(約120m)への分岐がある。このルートを含めると総延長は720mになる。
また、一般には公開されていない経路を含めた洞内の総延長は約3,300mで、今後の探索によってはさらに伸びる可能性があるともいわれている。どれほど神秘的な洞窟なのかというところだろう。あぶくま洞の中で、特徴的なエリアや鍾乳石で名前がつけられているものがある。たとえば、「妖怪の塔」「せせらぎの間」「クリスマスツリー」「観音像」といったものだ。これらは神秘的というよりも「ユニーク」といったほうがよさそう。多くの洞穴生物が見られ、コウモリやトビムシ、サンショウウオも生息している。洞内は鍾乳石の観賞用と安全の確保のためにライトアップもされているので、安心して洞内探検を楽しめる。
●住所:福島県田村市滝根町菅谷字東釜山1
●HP:あぶくま洞HPへ
●TEL:0247-78-2125(あぶくま洞管理事務所)
●料金:大人1200円、小人(中学生)800円、小人(小学生以下)600円
●営業時間:8:30~17:00(3月1日~11月30日)
12月~2月は 16:30 閉洞
●休み:年中無休
●アクセス:JR磐越東線神俣駅よりタクシー(バスは廃止された)
●車:磐越自動車道、あぶくま高原道路「小野IC」より約15分
●駐車場:有り