蔦沼（青森県・十和田市）

 

 

 

　蔦沼（つたぬま）は、南八甲田山麓にひろがる蔦の森に位置し、鏡沼・月沼・長沼・菅沼・瓢箪沼・赤沼とならび「蔦七沼」と呼ばれる沼のひとつであり、JR東日本のポスターに風景が採用されたのをきっかけに、有名なった観光地でもある。この沼はブナの原生林に囲まれており、普段は辺りを静寂が支配している。そんな沼は、毎年10月中旬から下旬にかけて様子は一変する。ブナの原生林が徐々に赤へと燃え上がり、辺りはだんだんと静寂から活気へと変えていく。そして山肌と湖畔に陽日が射し込んだ瞬間、見ている誰しもが感動の声があげるだろう。そこには朝日に照らされた秋のブナたちが真っ赤に一面を照らし、そして「シンメトリーの湖面」までも真っ赤に染めて、そこには赤と影だけの世界が登場する。それは自然が造り上げた、ここでしか見れない「秋の風景」とも言える。