大雪山・黒岳（北海道・上川町）

 

　大雪山国立公園の北の玄関口にあたる層雲峡から登る。春や夏は高山植物、エゾシマリスなどの自然観察の登山に、秋には日本の一早い紅葉は、黒岳をはじめとする大雪山からスタートし、ウラシマツツジやウラジオナナカマドナナカマド、ウコンウツギ、ミネカエデなどが9月中旬から下旬に見頃を迎える。黒岳の山頂（1984m）へは、標高670ｍの層雲峡から層雲峡黒岳ロープウェイと黒岳ペアリフトを利用し、黒岳七合目（標高1520ｍ）から徒歩での登山を開始。山頂からは大雪山の旭岳、北鎮岳、北海岳などお鉢平周辺の山々が見渡せ、天気のいい日ははるか遠くに、阿寒、利尻、知床の山々までが望める。また山頂から20分程下ったところには避難小屋の黒岳石室があり、夏期（６月中旬～９月下旬）は管理人が常駐。山は標高傾度に沿った植物の垂直分布が見られ、600m～900mが針広混合樹林帯、900m～1300mが針葉樹林帯、1300m～1500mが移行帯、1500m～1800mがダケカンバ帯、1800m以上がハイマツ帯がきれいに見られる。