高さ62mをトロッコ列車が走る

第一白川橋梁(熊本県・阿蘇村)
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2016年4月16日未明に起きた熊本地震により災害前の全線17.7kmに対し現在復旧している区間は約7kmです。特に立野〜長陽間は、2つのトンネルで内壁の崩落や亀裂が見つかり、鉄橋の橋桁も損傷、線路は250mにわたって流出している状況です。被害額はおよそ数十億円、鉄橋の架け替えが必要になるとさらに復旧費用が膨らむとも考えられています。運転再開がいつになるか想像もできない状況となっています。

第一白川橋梁は、昭和初期の「鉄道省」時代の昭和2年(1927年)につくられた鉄道橋。当時としては最先端の技術で建設されている。いまでこそ「張出し工法」と呼ばれているものだが、要するに、両側の橋は谷の斜面に組まれた足場の上で架設し、中央部は足場を用いずに、両側から釣竿を伸ばすように跳ね出して行き、中央で閉合するという工法である。なぜ、このようにして橋が架けられたかといえば、足場を組むスペースがなかったためで、どれほど厳しい現場なのかが想像できようというもの。完成した橋から水面までは62mもある。完成して90年近くが経つが、いまなお、南阿蘇鉄道の橋として現役である。その橋の上を、3~11月の土曜日と日曜日には、トロッコ列車が1日2往復走っている。


車窓からは白川の清流などが一望できるが、高いところが苦手な人は、下を見ないほうがいかもしれない。ちなみに、阿蘇外輪山内部に降り注いだ雨は阿蘇南から白川となり、阿蘇北からは黒川となって流れ、立野口で合流し、白川として熊本市を通過し有明海に注ぐ、この橋は、この白川と黒川が合流してすぐのところに位置している。


見頃時期:4月から10月。
南阿蘇鉄道には
トロッコ列車が4~10月の土曜日と日曜日に(春休、夏休みは毎日)
運転されている。車窓からは白川の清流などが一望できます(1日2往復)
列車は橋の上では徐行してもらえるので、
たっぷりと橋を間近に見ることができます。

住所:熊本県阿蘇郡熊本県阿蘇郡南阿蘇村立野168

HP:土木遺産 in 九州

TEL:0967-67-2230(南阿蘇村役場企画観光課)

料金:無料

営業時間:随時

アクセス:南阿蘇鉄道立野駅から徒歩約40分
第一白川橋梁には近づけない。

車:九州道熊本ICから約22km(約44分)
国道57号から栃木温泉方面へ入り、新道を進むと第一白川橋梁が良く見える。

駐車場:近くには駐車場と公園がある。